ヨガ:その起源とインドにおける発展

「ヨガは自分を通して自分自身を旅する」 – バガヴァッド・ギータ(サンスクリット語の聖典)。

さて、私たちは皆「ヨガ」という言葉を聞いたことがあり、それが何かインドに関係しているということは知って
いますが、それが何であるかはよくわかっていません!

では、ヨガとは何でしょうか?
ヨガは、心と体の調和をもたらす古くからの鍛錬法のことを言います。自己を知り弱点を克服し、自己実現を目指します。
ヨガは非常に綿密な理論に基づいており、人間を「解脱」(Moksha)や「完全なる隔離」(Kaivalya)と呼ばれる状態へ導くもので、人間を精神的および身体的に高めます。

ヨガの起源と発展
まず、「ヨガ」という言葉は何を意味するのでしょうか?

「ヨガ」という言葉は、サンスクリット語で「参加する」または「つながる」という意味の「Yuj」とう言葉が語源です。それは、普遍的な意識と自己の意識の統一であり、心と魂の間に完全な調和をもたらします。ヨガは身体、精神、感情、
エネルギーでのレベルで行うものがあり、大きく分けて4つに分類されます。
カルマヨガ:身体的な行動のヨガ、
バクティヨガ:信愛(祈り)のヨガ、
ギャーナヨガ:心と知性のヨガ、
クリヤヨガ:エネルギーのヨガ(瞑想)。

ヨガは紀元前2700年、インダス文明の時代に始まりました。まさに文明の夜明けに、この芸術とも言える、人間の健康の科学が誕生したのです! ヨガのポーズを行う印がインダス文明の遺跡に残っているのは、古代インドでヨガが確かに存在していた証です。

その後ヨガは、より効果的に精神的作用を高めるために、導師(グル)の指導の下で行われるようになりました。
この時代「太陽」が信仰の中心となっていました(ヴェーダ時代)。太陽礼拝のポーズ(Surya Namaskar)はこの時代の影響によると思われます。ヴェーダ前期(紀元前1500~1000年頃)にヨガは行われていましたが、本格的に体系化されたのは偉大なるセージ・マハルシ・パタンジャリがヨガの経典を作り上げたことによります。その後、この理論と実践を記した素晴らしい経典を基に、多くの導師、哲学者、ヨガ指導者が、ヨガの保存と発展に尽くしました。

今日では、ヨガは全世界に広がり、人々に健康の概念と健康を維持することを教えています。ヨガを世界中に広めた著名人は、スワミ・シヴァナンダ、シュリー・T・クリシュナマチャリヤ、スワミ・クヴァリャナンダ、シュリ・ヨジェンドラ、スワミ・ラマ、スリ・オーロビンド、マハルシ・マヘシュ・ヨギ、アカリヤ・ラジャニッシュ、パッタビ・ジョイス、BKS.イエンガル、スワミ・スワミ・スワニャンなど各分野多数にわたります。

ヨガに関するいくつかの誤解
ヨガは今日に至るまで、多くの誤解を受けてきました。ヨガは身体のヨガから始まり、呼吸、心、内なる自己、と進みますが、単に姿勢(Asanas)だけだと思われていることがあります。
また、体力づくりのための運動療法として認識されていることもしばしばあります。確かにヨガにより心身ともに向上しますが、ヨガが目指すものはより奥深いところにあります。宇宙の真理との最高レベルの調和を目指しています。

またヨガは、特定の宗教、信念やコミュニティにとらわれていません。常に内なる幸福のための芸術として実践されています。信仰、民族、文化にかかわらず、ヨガを行う人にその恩恵が与えられます。
現在、ヨガは世界中の様々なヨガ教室、ヨガ道場、大学などにおいて学問として教えられています。心療を掲げるいろいろな医療機関が、心療トレーニングのためのヨガの部門を持っています。

何百万もの人々がこのインドの健康芸術・健康科学を信じ実践しています。
今日も、ヨガは世界中に広まり続け、成長し続けています。

真の自分とつながるまでヨガを実践してください!

西村 真理子

世界の発電プロジェクトのエンジニアとしてインドをはじめ、南アフリカ、ケニア、エジプト、バングラデシュ、ブルガリア、スペイン、アイスランド、中国、イタリアなど20ヶ国以上の国々とのビジネスを経験。2019年7月より本格渡印し日印の架け橋となるべく活動中。趣味はインド40℃越え炎天下ゴルフ。

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