インド:新たなITの超大国

インドの情報技術産業は、国内で最も急速に成長している産業の1つです。グローバル市場での急速な成長により、インドのIT業界は高いブランド力を築いてきました。

インドのIT産業は、主にソフトウェア業と、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)業を含むIT対応サービス(IT-ES)で構成されています。ソフトウェア開発分野のパイオニアであり、IT-ESの最先端であるインドのIT業界は、卓越した技術、人材、そしてエコシステムが生み出されています。

インドのITの歴史

1965年、アメリカの入国管理法が改正され、入国の制限が大幅に緩和されました。これにより、より良いビジネスチャンスを求める大勢のインドのIT技術者がアメリカに移住する結果となりました。そして、米国のIT産業は国外へと広がり、より多くの専門家が必要とされていました。インドには、専門的な教育を受けた優れた技術者が多数いたため、サービスのアウトソーシングが加速し、 インドのIT部門が大きく発展することとなりました。

その後、1968年にインドのTATAグループ(インドの財閥)がTata Consultancy Services(TCS)という会社にてソフトウェア開発サービスを開始しました。その卓越したサービスが評判を呼び、TCSは次の年に様々な小規模〜大規模のプロジェクトを請け負い、そして今日TCSは210億ドルの年間売上高を達成しています。

1991年は、インドのIT改革が行われた年です。インドのマンモハン・シン財務大臣は、大きな経済改革を実施し、これにより国際間統合が可能となりました。そしてインドのIT産業に規制がなくなりました。 Windowsなどのユーザーフレンドリーなインターフェースの導入により、コンピューターの使い勝手がさらにシンプルになりました。頭脳明晰な者達がコンピュータ言語を学び始め、インドのIT産業は1.5倍の成長を遂げる著しいブームとなりました。

現状

インドのIT産業は、インドの国際的な認知度を大幅にアップしました。急速な発展を遂げていて、着実にインドのビジネスの顔と変わってきている部門です。今後もこの市場は非常に有望であり、大きな可能性を秘めています。

ITサービスの提供におけるインドのIT業界のコスト競争力の強さは、グローバル市場における独自の販売提案(USP)にあります。また、国内に多数のイノベーションセンターを設立し、知的資本の面でも強さを増しています。デジタル人材の割合は世界平均が56%であるのに対し、インドは76%とトップになっています。

インドのIT産業の中核となる技術力の高さにより、主要国の著名な投資家から投資を受けることができます。また、その成長は高度なIT技術者の雇用機会を大量に生み出すことにつながり、今も成長し続けています。

TCS、Infosys、Wiproなどの大手IT企業は、進化し続けるサービスを生み出すために、人工知能、ブロックチェーンなどを扱うクライアントとブレーンストーミングや多様化を行っています。また、高度なIT技術者を多数雇用しており、インドにはITの雇用の需要があるいう事実は明らかです。

インドにおけるITの将来の展望

インドは、世界中のIT企業の海外進出の拠点としてふさわしい要素をたくさん持っています。
これは、オフショアサービスとオンショアサービスの両方をグローバルに提供する能力を実証しています。今後、ITおよびIT-ES業界で多数の開発が行われることが予想されます。

インド政府はまた、インドのデジタル経済を1兆米ドル規模にするということを目標に、家庭、デジタルヘルスケア、および農業からBPOサービスを提供するなど、インドのITおよびIT-ES業界のさまざまな分野における新たな機会を模索しています。

2020年末までに、よりデジタル経済を活性化さ、より多くの雇用機会を創出するため、5Gテクノロジーを立ち上げる計画です。

つまり、インドのIT産業は成功への道を歩んでおり、今後も発展し続ける可能性を秘めています。

鳴海 智浩

アカルジャパン株式会社・代表取締役。今後10年のインドの成長に貢献したいという強い思いで2018年に渡印する。アメリカ、スリランカ、インドに住んだ経験を持つ。アメリカの大学で国際関係学を専攻。比較文化論の専門家であり複数の会社を持つ経営者でもある。

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